スワローテイル -あの日、青を超えて-をやりました。
久々に書きます。
いくつかゲームはクリアしたのですが直近でクリアしたものを紹介したいと思います。
それがこちら
タイトルは【スワローテイル -あの日、青を超えて-】
発売日は、2019年2月28日。
過去にやったMORE社のNIKOというブランドの作品になります。
(実はこのブランドのゴールデンアワーという作品を昨年度クリアしていました。)
ブランド違いの記事はこちら
以下、内容についての感想(ネタバレあり)
ジャンルは、タイムパラドックス系学園ものでしょうか。
キャッチコピーは、「 恋をしたのは年下の彼女でした」
ストーリーは
年下の彼女(片平優奈)に「祭りの日、屋台のお面を盗みに行こうよ」突然言われる主人公。優奈とともに地元の夏祭りで盗みを実行するが、
その日を境に優奈は、突然消えてしまう。
それから3年、東京の大学へ進学し幼馴染の上杉理恵と付き合い、仕事もバイトも充実した日々を過ごしていた。
ただ、また突然楽しい日々が消えてまう恐れと消えた優奈を心の隅に置きながら…
あの夏祭りを1か月後に控えたある日、差出人不明のメッセージが一通主人公に届く
そのメッセージにはこう書かれていた
「祭りの日、屋台のお面を盗みに行こうよ」
それは優奈と主人公しかしらないはずのメッセージだった。
そして祭り当日主人公を待っていたのは・・・
夏祭りの日に消えてしまった年下彼女 片平優奈(かたひら ゆうな)
主人公の元カノであり地元の名家の娘 五橋紗江子(いつつばし さえこ)
後輩であり優奈の親友だった 芋沢えりな(いもざわ えりな)
優奈に似ているバイトの後輩 茂庭有華(もにわ ゆか)
隣人であり年上フリーター 葉山架純(はやま かすみ)
幼馴染で現彼女 上杉理恵(うえすぎ りえ)
3年前から止まっていた主人公と彼女たちの時間が動き出そうとしていた…。
それぞれがそれぞれの人生を歩むために。
こう書くと結構壮大な作品ですが時間的には、ミドルより少し少ない内容の作品です。
全体的な評価としては、
個人的には、少し物足りなさがありました。
(ゴールデンアワーのほうが個人的には良かったかなと思います。)
良い点
- OP曲が素晴らしい
(ぜひ聞いてほしいフルも聞けるしiTunesでも買えます。曲なら今年の覇権をとれてもおかしくないです。)
- 個人的にキャラデザが好み
- 全体的なストーリーは結構好きでした。
悪い点(個人的な意見です。)
- 最後のendは、もう少しなんかあってほしかった
(ゴールデンアワーのような展開があってもよかったのでは…。あれでは悲しすぎる気がします。)
- もう少しボリュームがあってもよかった気がします
(もう少し深堀がないとキャラに感情移入ができない気もします。)
君が望む永遠にと少し被るような作品でした、あっちのほうが色々と複雑ですが…。
やっぱりこの業界は、厳しくなってるんですかね?色々と前作に比べてボリュームや演出等も少なくなった気がします。
設定等は良かっただけに勿体ない気がしました。
以下、個別ヒロイン
- 五橋紗江子
地元の名家の娘であり主人公の元カノ
とあることが原因で別れたが3年後も主人公のことを忘れられないでいる
自称「重い女」
自称するぐらいですから重い(一途ともいえる)です。
まぁ、ポジション的にその行動どうなの?と思うキャラですがEDが一番よかった気がします。
他のルートに入ると完全に空気となりますがポジションとして仕方ないかもしれません。
- 芋沢えりな
主人公の後輩で幼馴染 優奈の親友
あだ名は「芋」
過去と現在で雰囲気が変わるが基本は一緒で明るい
親友が失踪後、母親も亡くすというかなり不幸なキャラ
このキャラのストーリー上、ゴールデンアワーの聖地が出てくるのが個人的にうれしかったですね。
ただ、まぁ優奈の親友だったらもう少しストーリーに最後まで絡ませて欲しかったです。
- 茂庭有華
現在の主人公のバイト先の後輩で読モ
雰囲気は何となく優奈に似ているが…。
将来的には女優志望
あからさまに怪しいキャラですが真相は後程
3年前の未練を断ち切るという意味では結構いい話でした。
- 上杉理恵
主人公の幼馴染であり現彼女
優奈失踪後の主人公を献身的に支えてきた
ちなみに彼女の父親は有名な学者だったが優奈失踪の2年前(現5年前)同じように失踪している。
物語のキーパーソン1。
僕はあまりのこのキャラが好きになれませんでした。
たぶん、主人公を献身的に支えている描写等があまりなかったせいだと思います。
(ゲーム終了後にスクショが一枚もありませんでしたので…)
- 葉山架純
主人公のアパートの隣人
父親は、上杉教授(理恵の父親)の共同研究者で現在は研究を引き継いでいる
そのため、幼少期と学校時代に研究室で主人公と理恵は会ったことがある
(なので、現在は理恵と主人公と3人で飲んだりすることもある)
物語のキーパーソン2。
今作最大の不遇キャラ。
詳細は後程。
- 片平優奈
主人公の過去の彼女であり失踪中
変身ヒーローが好きだったり、授業をさぼったりと学校では浮いた存在
また上杉教授の子供向け科学講座や研究室によく出入りしていた
物怖じしない性格だが、年相応の感受性は持っている
本作のメインヒロイン。
個性も可愛さも両方ともあるキャラだったので勿体ないという感想です。
最初3人のストーリーは悪くなかったのですが…。
演出や曲は本当に好きなので、次回作に期待したいところです。
以下、重大なネタバレ(失踪の謎や個人的に評価が低い理由を知りたい人だけどうぞ)
- 優奈の失踪
優奈は、3年前のあの日に死んだわけでも消滅したわけではありませんでした。
当時の彼女は、主人公に対して年下であることに負い目を感じていました。
(実際に、陰口等を言われたりして泣いたりもしていました。また、主人公は非常にモテるため不安も大きかったのだと思います。)
そのため、主人公と同い年になりたいと強く願うようになります。
そして、彼女にはそれを実現する手段がありました。
それが失踪した上杉教授の発明したタイムスリップ装置(タイトル回収)
スワローテイル
実は、上杉教授は失踪したわけではなく実験の失敗で違う時間へ飛ばされたのでした。
(どこの時間は定かではありません。アゲハ蝶での実験には成功しておりそれから名前がついています。)
優奈は、研究室に出入りしていた関係でその研究ノートを手に入れていました。
そのスワローテイルは、神社の裏手にある上杉家の私有地の小屋にあったのですが電源不足で起動できない状態でした。
ただその電源を手に入れることができる日がありました。
そうその日が夏祭りの日でした。
夏祭りには、屋台のために発電機が設置されるのです。
主人公にお面を盗んでほしいと言ったのは、注意を引いて電源を手に入れるためでした。
当日、優奈の作戦は成功してスワローテイルが起動し当時の2年前(主人公と同学年)にタイムスリップしたのでした。
ただ、彼女はすぐに過ちに気づきます。
この世界の主人公は、自分の彼氏ではありません。
また、自分の家族にはこの時代の優奈がいます。
そして、帰る手段も持ち合わせていませんでした。
世界で一人になってしまった未来から来た優奈は、数少ないスワローテイルを知る葉山教授を頼ることにしたのでした。
- 葉山架純について
現在の主人公の隣人である葉山架純ですが、彼女は葉山架純ではなく過去に行った片平優奈になります。
(本当の葉山架純は、交通事故のため意識不明のまま目を覚ましていません。)
そう主人公と同い年の優奈になります。
(茂庭有華は、まったく優奈と関係ありません。)
葉山教授を頼った優奈は、葉山架純として生きてきました。
(あの夏祭りの日までは、片平優奈は世界に二人いたことになります。)
スワローテイルの直し方も不明で仮に直したとしても過去を改変すると未来の優奈は、消滅する可能性もありました。
架純として生きていくこと決めた優奈でしたが、優奈を失ったあとの主人公が心配になり隣人として支えることを選びました。
そして、あの夏祭りの日から3年が経ち意を決して、すべてを話すために主人公へメールを送ります。
「祭りの日、屋台のお面を盗みに行こうよ」と…。
ただ、当日思わぬことが起きて話すことが出来なくなります。
そう、祭りの日優奈に仮装した理恵が現れます。
優奈への未練をまだ思っていると主人公を信じきれなかった理恵は、仮装して確認したのでした。
「私は、あの子の代わりなの?」
その後、葉山架純ルートでは葉山架純として生きていくことを決めます。
正規ルートでは、えりなが昔マラソン大会の交通事故の被害者で葉山架純の名前を憶えていたためそこから真相へと主人公が気づきます。
- 上杉理恵について
上杉教授の娘であり、スワローテイルを知っていた彼女は早々に葉山架純の真相に気づきます。
それは、優奈がタイムスリップして葉山架純に入れ替わった後に会ったあと幼少期と雰囲気があまりに違ったため疑いを持ち始めます。
優奈が失踪した後スワローテイルが起動したことに気づき、交通事故のことや病院を調べて真実へとたどり着きます。
(そのため、架純の真相を知りながらあえて近くにいさせることで主人公のことを諦めさせようします。)
そのうえで、彼女はスワローテイルを破壊します。
そう、仮に葉山架純(優奈)または主人公が過去に戻り優奈のタイムスリップを止めると主人公と彼女(理恵)が付き合うという偶然できた未来が消えてしまう可能性があったからです。
つまり、優奈の真相を知りながらも主人公には隠して自分の恋を優先したことになります。
(彼女も負い目は、感じていたようですが)
- 祭りの日に主人公へ追いかけるように言った人物
2年前に来ていた葉山架純(優奈)になります。彼女は、優奈自身に直接干渉することが出来なかったため、主人公へ追いかけるように促します。
主人公は、自分が下を向いていたのと雰囲気があまりにも違うので気づきませんでした。
- その後
紆余曲折あり理恵の力も借りてスワローテイルを直して過去へ葉山架純と主人公は過去戻り優奈のタイムスリップを止めることにします。
(エラー等も改善したので元の時代に戻れます。理恵の力ですが、亡き父の研究でありまたどこか負い目もあって研究していたのでしょう。)
この状態は、3年前の主人公を止めようとする当時の葉山架純(優奈)とそれを見る現在の主人公と葉山架純(優奈)になります。
(このタイミングだとこの時間に優奈が3人いることになります)
結果として、この時間のタイムスリップを止めることには成功して元の時間に戻ろうとしますが葉山架純(優奈)は、残ることを決意します。
そう自分自身が消えてしまう可能性もありますし、また現在の主人公の好きな人が優奈ではなく理恵であることも分かっていました。
違う未来を歩み始めたこの時代の主人公と優奈を見守る正義のヒーローとして
そして言えなかった「さようなら」を告げて残るのでした。
- 個人的な不満
いや「さようなら」で終わりにするなよ。
現在の葉山架純(優奈)があまりにも可哀想すぎるでしょ。
(未来が変わった主人公と優奈は、ちゃんと同じ大学に年下カップルとして通っています。ただそこには、現在の葉山架純(優奈)の直接描写はありません。そもそもスタッフロール後がエッチして終わりとかないでしょ普通。)
仕方ない面も当然あるとは思います。
主人公が恋をしていたのは、あの当時の優奈であり今の優奈は別人に近いものがあります。
そして、優奈がいなかった3年間を支えたのは間違いなく理恵なのでそれはそうなってしまうのでしょう。
プレイヤーとしては、その3年間をほとんど知らないのでどうしても優奈びいきになります。
もう少し深く描写があれば、そう思えたのでしょうが…。
前作のゴールデンアワーが非常にいい作品だったので残念です。
演出等もだいぶ落ちた気がするので、やはり予算不足や人員等の問題もあるのかもしれません。
色々と勿体ない作品だったなと思いました。